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Arts Initiative Tokyo [AIT]
日本✕オランダの協働アヌトプロゞェクト
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REPORT 2023
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What is CAT?

倚様な特性のある

子どもたちが出䌚い、

ずもに衚珟の堎を

​぀くりだしおいく

 

コレクティノ・アメむズメンツ・トゥルヌプCATCollective Amazements Troupe「集団で䜓隓する䞀人ひずりの驚き」の意は、Arts Initiative Tokyo [AIT]以䞋、AITの「ディア ミヌdear Me」プロゞェクトず、ダりン症や自閉症の子どもたちを䞭心ずした絵の教宀「アトリ゚・゚ヌatelier A」、オランダの矎術通「ミュヌゞアム・オブ・マむンドMuseum of the Mind」、3者のコラボレヌションによるアヌトプロゞェクトです。

​

「Collective Amazements」は「集団で䜓隓する驚き」、「Troupe」は「䞀人ひずり独立した衚珟者たちの集たり」を意味したす。倚様な特性をも぀子どもやナヌス、䌎走者である倧人が互いに奜奇心を持っお出䌚い、衚珟の堎をずもに぀くりだしおいくこずを目的ずした掻動です。

​

このCATプロゞェクトは、今埌、耇数幎にわたり日本ずオランダのNPO、垂民団䜓、矎術通、それぞれの掻動の堎で埗た知芋や経隓を持ち寄り共有しおいく予定です。そしお、倚様な人々ずのアヌト䜓隓から生たれる衚珟や倉化をアヌト・医療・教育のフィヌルドから倚角的に考察し、その孊びの意矩を芋出すこずで、ゆくゆくはニュヌロダむバヌシティ*を掚進するアヌトプログラムぞず発展させおいきたす。

 

*ニュヌロダむバヌシティ「神経倚様性」を意味する、Neuro脳・神経ずDiversity倚様性の2぀を掛け合わせた蚀葉。「脳や神経、それに由来する個人レベルでのさたざたな特性の違いを倚様性ず捉えお互いに尊重し、その違いを瀟䌚の䞭で生かしおいこう」ずいう考え方。

About CAT 2023

アヌトを通じお​

埗た䜓隓を

それぞれの日垞ぞ

還元する

​

2023幎は、オランダで実斜されおいる音楜ず瞑想を取り入れた衚珟ワヌクショップ「マヌク・トゥヌ・ザ・ミュヌゞック」→ 1Mark to the Musicを日本でも開催。たた、昚幎床から取り組む矎術鑑賞ず創䜜のプログラム「むンスピレヌション・ツアヌ」→ 2Inspiration Tourを継続するずずもに、オランダで行われおいる倚様な実践に孊ぶフィヌルドワヌク「リサヌチ・トリップ」→ 3Research Tripを行うなど、オランダず日本の実践をもずにそこに関わる人たちが盞互に䜜甚しあう機䌚を぀くりだしたした。

​

AITはこれからも、さたざたな取り組みを぀うじおメンタルヘルスずアヌトを考えおいきたす。

 
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1

Project

アンビ゚ント音楜ず瞑想を取り入れた衚珟ワヌクショップ

Mark to the Music

Inspiration Program of Music and Spirit「Mark to the Music」

Overview

抂芁

心身を解攟し、
軜やかで自由な

衚珟の堎を぀くりだす

 

マヌク・トゥヌ・ザ・ミュヌゞックMark to the Musicは、音楜を聎き、心を解攟しながら、参加者それぞれが思い思いのかたちで衚珟するワヌクショップです*。


CATは、2023幎12月16日に初ずなる日蘭コラボレヌション版を䞋北沢・カトリック䞖田谷教䌚かたがこ兵舎にお開催。マヌク・トゥヌ・ザ・ミュヌゞックのガむド圹を務めるペレむン・ポスティムス氏ミュヌゞアム・オブ・マむンド メンタルヘルス・プログラム・マネヌゞャヌを招き、アトリ゚・゚ヌにゆかりのある音楜家4名ずずもに、アンビ゚ント音楜のラむノセッションずワヌクショップを行いたした。

​参加者たちは、ラむノ挔奏が生み出す音の振動から空気の流れを感じ、芳る・創るだけでなく聎く感芚も楜しみながら、盎感的に衚珟を探求しおいきたした。静かな瞑想で緊匵を和らげ぀぀、心や身䜓を解攟しお軜やかで自由な衚珟の堎をずもに぀くりだしたした。

​

*アムステルダムの音楜むベント「Amsterdam Dance Event 2022」で行われたアヌト・プログラムに端を発し、オランダのミュヌゞアム・オブ・マむンドが䞻䜓ずなっお取り組んでいたす。

Navigator

ナビゲヌタヌ

Jolien_posthumus.jpg

ペレむン・ポスティムス

Jolien Posthumus

ミュヌゞアム・オブ・マむンド」マむンドフルネストレヌナヌ兌メンタルヘルス・プログラム・マネヌゞャヌ

2017幎よりオランダ・アムステルダムずハヌルレムを拠点に「矎術通やアヌト・スペヌスでのマむンドフル・プログラム」の研究ず実践を行っおいる。そのほかオランダの文化セクタヌにマむンドフルネスの実践を導入し、ペヌロッパ各地の矎術通やギャラリヌず協力し、講挔掻動も行う。トラりマやニュヌロダむバヌシティに関連した実践を専門ずし、ゎッホ矎術通でも瞑想プログラム開発に関わった。

Artists

ラむノセッション参加アヌティスト

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高野 寛

Hiroshi Takano

ミュヌゞシャン

1964幎生たれ。倧孊生の頃から圓時は珍しかった宅録による創䜜を開始。1988幎、高橋幞宏プロデュヌスによるアルバム「hullo hulloa」で゜ロデビュヌ。
2013幎4月から京郜粟華倧孊ポピュラヌカルチャヌ孊郚・音楜コヌス特任教授に就任、2018幎4月〜2023幎3月に同孊郚客員教授を務めた。

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藀村 賎正

Yorimasa Fujimura

ドラマヌ

筑波倧孊芞術専門孊矀を卒業埌、叀くからの友人たちで組んだバンド、シャムキャッツで2009幎に1stアルバムをリリヌス。その埌、地道でDIYな掻動を続けながら掻動の幅を拡げおいったが、2020幎に解散。珟圚は各所でサポヌトドラムをし぀぀レヌベルTETRA RECORDSを運営しおいる。

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霋藀 玘良

Koryo Saito

䜜曲家/しぜんの囜保育園理事長

専門は子どもが育ち暮らし、老いお死んで次に向かうための環境や文化を考えるこず。保育斜蚭の運営、500幎続く祭りの創造、寺院の再興、映像番組ぞの楜曲提䟛、雑貚ず電子楜噚を駆䜿したパフォヌマンスなどを行なっおいる。発衚音源に『MIRAGE』『narrative songs』CD,spotify他、著曞に『すべお、こども䞭心。』カドカワなどがある。

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安氞 哲郎

Tetsuro Yasunaga

ミュヌゞシャン

゚レクトロアコヌスティックデュオminamoのメンバヌずしお䞖界各囜でラむブツアヌや音源をリリヌス。各皮むベント䌁画制䜜をはじめ、倖務省「日本ブランド発信事業」採択による南米での音楜ワヌクショップ、アルス゚レクトロニカ、KAAT神奈川芞術劇堎、金沢21䞖玀矎術通でのプロデュヌスワヌク等、音楜ずアヌトにた぀わる堎の創生に関わり続けおいる。

䌁画 藀井 理花AIT

䌁画協力 赀荻 培アトリ゚・゚ヌ、安氞 哲郎

Program

プログラム

Photo Gallery

フォトギャラリヌ

Photo by Isamu Sakamoto

Reflection

考察

音ず光、そしお優しさに包たれた時間

非日垞の䜓隓が新たな衚珟を生む

 

⟳楜ず粟神のむンスピレヌション・プログラム䌁画

Mark to the Music マヌク・トゥヌ・ザ・ミュヌゞック」レポヌト

オランダの医療、芞術、科孊の境界を暪断する矎術通である「ミュヌゞアム・オブ・マむンド心の矎術通」ず✇本でダりン症や自閉症の子どもたちを䞭心ずした絵の教宀「アトリ゚・゚ヌ」、そしおAITが協働し、倚様な特性のある子どもたちず䌎⟛者が互いに奜奇⌌を持っお出䌚い、衚珟の堎をずもに぀くりだしおいくプログラム「コレクティノ・アメむズメンツ・トゥルヌプCAT」。2022幎より掻動をスタヌトしお互いの関係を深めおきた[CAT]が、2023幎12月16日に、音楜ず瞑想を取り入れた衚珟ワヌクショップ「マヌク・トゥヌ・ザ・ミュヌゞックMark to the Music」を開催した。

 

本ワヌクショップは「⟳楜ず粟神のむンスピレヌション・プログラム」ずしお[CAT]が䌁画したものだ。むンスピレヌション・プログラムずいうのは、圌らが行っおいる日垞的な掻動に「むンスピレヌション」を加えるこずで、新たな衚珟の堎を぀くりだすずいうものである…

䞊條 桂子

Keiko Kamijo

アヌトラむタヌ

フリヌランス線集者。雑誌や曞籍の線集執筆を行う。アトリ゚・゚ヌには、スタッフずしお2013幎頃より掻動に参加しおいる。

赀荻 培

Tetsu Akaogi

2002幎よりダりン症の子どもたちのサッカヌチヌム「ABLE FC゚むブル・゚フシヌ」のコヌチを務め、2003幎よりダりン症や自閉症の子どもたちを䞭心ずした絵の教宀「アトリ゚・゚ヌatelier A」を䞻宰。

アンビ゚ントの即興挔奏ず子どもたちの衚珟、

数々の可胜性に満ち溢れた時間

 

アトリ゚・゚ヌによる「マヌク・トゥヌ・ザ・ミュヌゞック」レポヌト

教宀でやるアトリ゚ずはたったく違うものが始たるんだ、​ずそのずきになっおようやく理解したのだった。

「マヌク・トゥヌ・ザ・ミュヌゞック」ファシリテヌタヌミニレポヌト

暪須賀 拓

Taku Yokosuka

グラフィック・デザむナヌ。曞籍などを䞭心に掻動。アトリ゚・゚ヌには立ち䞊げ圓初からスタッフずしお関わる。

From Organiser

䌁画者より

本ワヌクショップの䌁画を立ち䞊げた圓初、「障害や特性のある子どもたちが静かに瞑想したり、アンビ゚ント音楜を聎いお衚珟するのは難しいかもしれない」ずいう意芋も出おいたした。ずころがむベントが始たるず、ペレむンさんの穏やかな蚀葉にうながされ、子どもたちは自然ず思い思いの瞑想ゟヌンに入っおいったのです。そしお、さたざたな音に感芚を研ぎ柄たせながら、音楜ず呌応するような非蚀語的で抜象床の高い、色圩に溢れる衚珟を次々ず生み出しおいきたした。

​

子どもたちは、意識的 / 無意識的に音や呚囲の環境を感じ取っお描くこず、空間に身を任せるこず、感情を開攟するこずに圧倒的に長けおいたす。こうしたワヌクショップで䜕よりも孊びが倚かったのは、他でもない䌁画者やファシリテヌタヌの倧人たちだったように思いたす。

​

倚様な特性をも぀子ども・人々の感芚や技胜がより発揮され、自由に衚珟できる堎を、矎術通やNPO、䌁業、垂民グルヌプなどがそれぞれの専門性や資源を持ち寄りながら意識的に創出しおいくこずで、今埌の孊びの可胜性はただただ広がるのではないでしょうか。

​

堀内 奈穂子、藀井 理花AIT

2

Project

自分の衚珟をさらにひろげる、矎術鑑賞ず創䜜のプログラム

Inspiration Tour

Art appreciation and creation program to expand our own expression

Part 1. Appreciation

鑑賞

みんなで䜜品に驚き、

それぞれが感じたこずを

​衚珟に぀なげおいく

 

「むンスピレヌション・ツアヌ」は、倚様な参加者ずずもに矎術通に出かけ、驚きず察話を通じおさたざたな芞術衚珟やできごずに出䌚い、むンスピレヌションを埗お、自身の新たな衚珟を生み出しおいくきっかけを぀くるプログラムです。オランダの取り組みをヒントに、2022幎から継続的に実斜しおいたす。

 

2023幎はアヌティゟン矎術通の䌁画展「ゞャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここぞきお やむに止たれぬ サンサシオン」ずコレクション展を鑑賞したした。

ファシリテヌタヌず参加者がグルヌプになり、鑑賞の途䞭で発芋したこずや感じたこずを蚀葉にしあったり、䞀人ひずりのペヌスに合わせおじっくり䜜品ず向き合うこずを倧切にしながら矎術通での時間を過ごしたした。

Photo by Isamu Sakamoto

Reflection

考察

むンスピレヌション・ツアヌ前線空間、䜜品、鑑賞者らずのセッションを通じお、アヌトを身䜓で感じる

 去る2023幎10月28日。CATの取り組みのひず぀、障害のあるメンバヌずずもに矎術通を蚪れ、察話を重ねながら新たな刺激や発芋を埗る「むンスピレヌション・ツアヌ」が実斜されたした。アトリ゚・゚ヌのメンバヌ名ずファシリテヌタヌ名が蚪れたのは、アヌティゟン矎術通。少人数のグルヌプに分かれお鑑賞したのは、石橋財団コレクションず珟代矎術家の共挔ゞャム・セッションを詊みる䌁画の第4匟、「ゞャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここぞきお やむに止たれぬ サンサシオン」です。 

 「サンサシオン」ずは、感情に至る前の感芚のこずを意味するそう。たさに、自分の感芚ずいうものを身䜓で認識するようなむンスタレヌションから、展瀺はスタヌトしたす…

小川 知子

Tomoko Ogawa

ラむタヌ線集者

1982幎、東京生たれ。雑誌を䞭心に、むンタビュヌ、映画評の執筆、コラムの寄皿、翻蚳など行う。共著に『みんなの恋愛映画100遞』オヌクラ出版がある。

Part 2. Creation

創䜜

鑑賞から創䜜ぞ

自由な時間から生たれる

​新しい衚珟の数々

矎術通を蚪れた翌週、い぀ものようにアトリ゚・゚ヌに集たり、創䜜ワヌクショップがひらかれたした。「むンスピレヌション・ツアヌ」の小さな仕掛けずしお、普段のアトリ゚・゚ヌの画材に加えお、倧きな画甚玙やロヌラヌなどいろいろな新しい画材を甚意しおいたす。奜きなものを遞んで、自分の衚珟を圢にしおいきたした。

​

創䜜ワヌクショップでは、矎術通での経隓がすぐに分かりやすい圢で珟れおくるわけではありたせん。矎術通でみた䜜品や䌚話、気持ちを思い出しお描いおも、い぀ものように自由な絵を描いおも、絵の具や玙など玠材にずこずん向き合っおもよい自由な時間であるこずを倧切にしおいたす。

Photo by Isamu Sakamoto

Reflection

考察

むンスピレヌション・ツアヌ埌線鑑賞䜓隓が぀なぐ、オリゞナルでカラフルな創䜜時間

 

 アヌティゟン矎術通で実斜したむンスピレヌション・ツアヌを終え、ただ䜓隓の䜙韻が残る2023幎、11月5日のアトリ゚・゚ヌ。色鉛筆やマヌカヌなどを甚いお絵を描く倧教宀ず、アクリル絵の具などの普段ずは異なる画材を䜿っお創䜜をする地䞋の工芞宀に分かれ、玄40名のメンバヌが集たりたした。むンスピレヌション・ツアヌの参加者も、アヌティゟン矎術通での鑑賞䜓隓からむンスパむアされた䜜品を、自由に玙の䞊で衚珟したす。

 「ゞャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここぞきお やむに止たれぬ サンサシオン」で、ポヌル・セザンヌの《サント=ノィクトワヌル山ずシャトヌ・ノワヌル》を「嵐の䞭のマンション」ず名付けおいたたさかずさん。ポストカヌドを持参し、筆、ハケ、ロヌラヌなどの画材を駆䜿しお、青ず緑の混じった矎しい色を生み出しおいたした。䞀方、ゆかりさんは、展瀺で芋たむメヌゞから連想し、カラフルなオリゞナルの抜象画に昇華させたす…

小川 知子

Tomoko Ogawa

ラむタヌ線集者

1982幎、東京生たれ。雑誌を䞭心に、むンタビュヌ、映画評の執筆、コラムの寄皿、翻蚳など行う。共著に『みんなの恋愛映画100遞』オヌクラ出版がある。

3

Project

ケアずアヌトにた぀わるフィヌルドワヌクオランダ

Research Trip

Field work on care and art @ Netherlands

caregarden_rf_03.jpg

抂芁

Overview

矎術通から庭園たで。

倚様な人々を巻き蟌む

​オランダの実践から孊ぶ

協働先であるオランダの「ミュヌゞアム・オブ・マむンド」をはじめ、障がいのある人の掻躍の堎を぀くる矎術通や犏祉団䜓を蚪問。さらに、蟲業を぀うじお障がいのある人や瀟䌚的匱者を支揎する取り組みずしおペヌロッパで広がるケアファヌムなども芖察したした。

​

ずくに、子どもや若者の心をケアするアヌトの実践や、匕きこもり傟向のあるナヌスが参加しやすい堎づくりなどに぀いお、ヒアリングず意芋亀換を行いたした。

Destination

蚪問先

藀井理花、堀内奈穂子AIT、西田友子

リサヌチャヌ

Reflection

考察

自分の人生、自分の生掻は自分で決める

オランダ芖察から芋えおきたこず

今回の芖察を通じお最も匷く感じた倧事な点は、「自分の人生、自分の生掻は自分で決める」ずいうこずが䞀貫されおいた点である。

 歎史的背景も文化も党く違う囜であるため、単玔に比范は難しいず思うが、珟圚の日本のサヌビスにおいお倧きくかけおいる倧事な点が特にオランダでは垞に芋られたこずが決定的な違いであるず感じた。

​

日本でも粟神保健サヌビス利甚においお、措眮から契玄ぞずうたわれ、衚面的には圓事者がサヌビスを決定するずいう流れになっおいるが、実態は倧きく異なっおいる。たた自分を衚珟するずいう点においおも、本来は衚珟が自由なはずだが、実際に自身の䜓隓を絵にしたりするず「調子が悪い」ず刀断され、本人が垌望しおいないにも関わらず薬の皮類や量が増やされたり、入院治療になるなどしおいる…

西田 友子

Tomoko Nishida

粟神保健犏祉士

「生きづらさを抱えながらも自分らしく生きる」を倧切にサポヌトさせおいただいおいたす。珟圚はクリニックや自治䜓でアりトリヌチを行うなど蚪問スタむルを䞭心に掻動䞭。

2023幎の掻動を振り返るパブリックトヌクむベント

音楜ず粟神のむンスピレヌション・プログラムから考える倚様な心ず衚珟

 

Public Talk 2023

Diverse minds and expressions from the Music and Spirit Inspiration Program

1幎間のプログラムを振り返り、関わった人がそれぞれの芖点から取り組みを考察し深めるトヌクむベントを開催したした。


ゲストスピヌカヌずしお、「ミュヌゞアム・オブ・マむンド」よりペレむン・ポスティムス氏、「アトリ゚・゚ヌ」より赀荻 培氏が登壇。トヌク前半では、オランダのヘルスケア分野で掻動し、その知芋を矎術通のプログラムづくりに掻甚するポスティムス氏の芖点や、瞑想を取り入れたアヌトのワヌクショップの理念をお聞きしたした。たた、ポスティムス氏が「アトリ゚・゚ヌ」の個性豊かなメンバヌずずもに行ったワヌクショップの蚘録を玹介しながら、そこから埗た気づきや発芋に぀いお、赀荻氏、AITずずもに振り返りを実斜。トヌク埌半では、倚様な人々ずの芞術䜓隓が拡げる新たな芞術批評の可胜性に぀いお、ディスカッションを行いたした。

開催抂芁

オンラむン・トヌク

「音楜ず粟神のむンスピレヌション・プログラムから考える倚様な心ず衚珟」

​

日時

2024幎 1月25日朚19:00〜21:00

​

圢匏

オンラむン

参加費無料定員80名

日英逐次通蚳あり、UDトヌクによる日本語情報保障あり

 

ゲストスピヌカヌ

ペレむン・ポスティムスミュヌゞアム・オブ・マむンド、赀荻 培アトリ゚・゚ヌ

 
 
 
 

General Review

by AIT

党䜓を振り返っお

みる、きく、

あらわすこずによる

心の遊泳

 

文・堀内奈穂子AITキュレヌタヌ

「『メンタルヘルス』ずいう蚀葉からは、䜕か問題を抱えおいるようなネガティブな印象を受けがちですが、みなさん歯を磚くこずで虫歯を予防したすよね。メンタルヘルスもそれず同じように日垞的なコンディションの䞀぀ずしおケアしおみおはいかがでしょうか」

 

ミュヌゞアム・オブ・マむンドのペレむンさんは、CATのトヌクに登壇した際にそのように説明しおくれた。

ミュヌゞアム・オブ・マむンドの二぀の矎術通の䞀぀「ドルハりス」は、オランダのハヌルレムで700幎以䞊前から存圚する元粟神科病院で、隔離斜蚭ずしおも䜿われおいた建築物を矎術通ずしお掻甚しおいる。そこでは、粟神科病院だった時の資料や圓時の治療に甚いられた医療噚具ず珟代のアヌトの衚珟を共に展瀺するこずで、粟神疟患にた぀わるスティグマや、珟代においお「心」を考えるこずずはどういうこずか、鑑賞者自身が自分の内面を探るような工倫が散りばめられおいる。

ペレむンさんは、そこで䞖界の倚くの矎術通ではただ聞き慣れない「メンタルヘルス・コヌディネヌタヌ」ずいう圹割を担っおいる。犏祉の領域で働いた実瞟を持぀圌女は、「あらゆる人々が声を䞊げるこずができる堎」を意識し、特に、メンタルヘルスずアヌトを぀なぐ実践においおは、以䞋の3぀の芳点でプログラムづくりを行っおいる。

 

  • Prevention 予防

  • In the time of need ケアや支揎を必芁ずされるタむミングで届けるこず

  • Resilience レゞリ゚ンス

 

䞊蚘のようなキヌワヌドにアヌトを介圚させるこずで、プログラムの参加者はより自然に心の内面を衚珟し、時に音や感觊など蚀葉だけに頌らない感芚による察話が生たれる。そうした䞀連の行為が結果的にメンタルヘルスに぀ながっおいるのだ。

そこで行われるのは「治療」ではない。「予防」や「レゞリ゚ンス」だ。

 

近幎、䞖界の矎術通においお「アヌト凊方」の実践が掻発になり、カナダやベルギヌでは、ストレスや鬱など、メンタルヘルスに䞍安を抱える患者に医者が矎術通のチケットを凊方する取り組みが行われ、泚目されおいる。

いわゆる患者ずしお蚺察・治療されるのではなく、ただ矎術通の䞭に身を眮き、じっくりず䜜品ず向き合う。䜜品に没入するこずで、あらゆる感情の機埮に気づく䜓隓が生たれる。その時に脳では報酬系が刺激され、耇雑な凊理をしおいるず蚀われおいる*。そうした芞術䜓隓は、人によっおは心の健やかさを取り戻す䞀助ずなる。

 

AITが行うディア ミヌプロゞェクトでも、2016幎以来、あらゆる子どもたち、ナヌス、倧人が混ざり合い「じっくりず芳る」鑑賞プログラムを実斜しおいる。2021幎床から開始したこのCATにおいおも、アトリ゚・゚ヌに参加するダりン症や自閉症を含むさたざたな子どもたちから協力を埗ながら、鑑賞プログラムはもちろん、ペレむンさんずの協働により、音や身䜓的感芚を取り入れた衚珟のワヌクショップぞず発展しおきた。

 

䜜品を芳るこず、そしお衚す行為は倚くの堎合、色や圢、感觊などからはじたるが、やがおそこには個々がこれたでに生きおきた経隓や思考が、蚀葉に限定されないアりトプットで語り出される。それを「みお、きき合う」こずは、他者を知り、さらにそれに応答しようずする自分を探求する、心を遊泳するような䜓隓だ。

そしおそれ以䞊に、他者ず自分が存圚する瀟䌚や時代、あるいはより倧きな領域にたで想像力を飛ばす実隓でもある。

 

そう考えるず、あらゆる人々ず行う芞術䜓隓は、メンタルヘルスずいう蚀葉に集玄されず、䜕よりも、䜜品やそれを刀断する基準ぞの新たな批評性を持ち、これたでの䟡倀を転換し、曎新しおいく「力」の䞀぀ずなるはずだ。

 

CATが目指すこれからの展開の䞀぀ずしお、子どもやナヌス、さたざたな特性を持぀メンバヌが「参加者」ずしおだけではなく䌁画者やファシリテヌタヌずしおも関わる、「混ざり合う」チヌムを぀くりたいず考えおいる。混ざり合うこずは、時に混乱や驚きがあり、双方の寛容性が詊される。それは同時に、珟代の分断や分類化に抗う䞀぀の方法にもなるはずだ。実際に、そうしたあらゆる心の振れ幅の䞭にこそ、芞術ずメンタルヘルスを考える䞊でのより豊かな土壌があるのではないだろうか。

​

*カナダのモントリオヌル矎術通では、2018幎よりカナダの医垫䌚ず矎術通の連携による「アヌト凊方」の取り組みが行われおいる。https://www.mbam.qc.ca/en/news/virtual-prescription/

 

COLLECTIVE AMAZEMENTS TROUPE [CAT] 2023

䞻催文化庁、NPO法人アヌツむニシアティノトりキョりAIT/゚むト
協働団䜓アトリ゚・゚ヌ、ミュヌゞアム・オブ・マむンド

什和5幎床 障害者等による文化芞術掻動掚進事業

「驚きをずもに䜓隓する、芞術ず粟神のむンスピレヌションプログラム」 

 

寄付・助成資生堂カメリアファンド、SBI新生銀行グルヌプ、オランダ王囜倧䜿通

協賛ロヌランド株匏䌚瀟、株匏䌚瀟MOGU、リキテックス

 

䌁画堀内 奈穂子、藀井 理花AIT / ディアミヌ

制䜜サポヌト山口 麻里菜、和田 真文、倧隈 理恵AIT

䌁画協力赀荻 培、安氞 哲郎

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CAT 2023 PROGRAM *順䞍同

 

Inspiration Program of Music and Spirit "Mark to the Music", December 16, 2023

ゲストナビゲヌタヌペレむン・ポスティムスミュヌゞアム・オブ・マむンド

ゲストミュヌゞシャン高野 寛、霋藀 玘良、藀村 賎正、安氞 哲郎

DJネトルトン タロり

日英逐次通蚳池田 哲

䌚堎協力カトリック䞖田谷教䌚

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Inspiration Tour, October 28 / November 5, 2023

ファシリテヌタヌ 

暪須賀 拓、赀荻 掋子、山口 掋䜑、沖 真秀、加藀 玗垌、ロヌツェ、西田 友子

サポヌト氞井 亮倪ロヌランド株匏䌚瀟、SBI新生銀行グルヌプの皆さん*鑑賞プログラム

写真阪本 勇 

映像藀井 康之、竹内 卓圌

 

Research Trip to Netherlands_July , 2023

リサヌチャヌ西田 友子、堀内 奈穂子、藀井 理花

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PUBLIC TALK "Exploring Diverse Minds and Expressions Through the Music and Spirit Inspiration Program", January 25, 2024

日英逐次通蚳池田 哲

日本語文字情報サポヌト坂本 朋恵、我那芇 真玀、小林 博子文織工房

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CAT 2023 website

制䜜NPO法人アヌツむニシアティノトりキョり[AIT/゚むト]

むベントレポヌト䞊條 桂子、小川 知子

線集・りェブ制䜜朚䞋 悠

CATプロゞェクト ロゎデザむン株匏䌚瀟サザランド

翻蚳池田 哲、盎江 智子 

英文校正ロゞャヌ・マクドナルド

 

SPECIAL THANKS

アトリ゚・゚ヌの子どもたちやスタッフ、ご協力いただいたすべおのみなさん

 
 
 
 
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